スケッチブック

〜endless world〜

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16歳〜青春の音〜

武縄先輩が入院して、怪我の抜糸も終わった頃。

私は朝から学校だった。
3階から降りて、2階の病棟の踊り場にさしかかった時。

駆け足の私は、立ち止まった。

頭の上にパシッ!っと白い封筒で叩かれた。  武縄先輩だった。

武縄先輩「学校行ったら読んで」

ゆみこ「うん。。。いってきます」


入院中武縄先輩は、自分も受験生とゆーことで、私の勉強も見てくれていた。

数学・英語と苦手分野は期末テスト前には克服できた。

勉強といっても、寮生活だったので、誰にも内緒で、私が仕事終えて、先輩も消灯時間を過ぎて看護師さんの見回りの時間を見はからって・・・
『秘密の家庭教師』

当時の私は、悪い事をしているとか、そんな感覚もなかった。
純粋に、『知り合いのお兄ちゃんに勉強を教わってる』
  それくらいにしかなかった。



教室に入って。封を開ける。

to my fairy yumiko

やはり、僕は諦められない。今日北海道に行ってきます。
ゆみちゃんだけには言って行こうと思い、手紙にしました。
〜中略〜

試験だけ受けたら、病院にはすぐ戻るので安心してください。


P.S僕が治ったら。付き合って下さい。先輩としてではなくね。


!!!!!!!
その日の授業は全く覚えてない。

どうしよう、帰ったら、外泊届けとか許可出てないのに・・・
頭打ってるのに・・・

てかっ!この手紙って・・・・あああ〜私バカだ!!

事態と手紙の内容がムチャクチャに私の頭の中でグルグルしてた。


表ゆみこ「だって、先輩やん?皆と変わらんよな?好き?皆好きだけど?私まだ、16だし・・・」

裏ゆみこ「ラブレターやん。つきあっちゃえ!他に好きな人おらんのんやし〜もう、16ぢゃん!」


前ちゃん先輩「ゆみちゃ〜んはやく〜帰るよぉ〜」

同じ職場の先輩の声にハッっとした。

どうしよう・・・・・


病院に着いて。着替えて、出勤。
ナースステーションは、武縄先輩の話題で看護師さん達も集まっていました。

「いきなり、外泊されてもねぇ〜」
「痛み止めとか持って行ってないんよね〜」
「北海道でしょ?親御さん達はすぐに戻すって言ってもねぇ〜」
「なにかあったら・・・・・・」

ゆみこ「ただいま帰りました」

「ゆみちゃん?何か聞いていない?本人から」
院長の奥さんに聞かれた。

手紙貰いましたなんて、口が裂けても言えなかった。

ゆみこ「・・・・・・・ぃぇ・・・」
連絡も取れない、でも、身体が心配。。。。心配しても私には何もできない・・・
息苦しい気持ちでいっぱいだった。


とりあえず、普段どうり振舞うのに必死だった。

3日後
病院の玄関掃除をしていた。

真冬だけど、凄く晴れていたのを覚えている。
掃除を終えて、病院で飼っていた犬が近づいてきたので、話しかけていた。

「クロちゃん、今日は気持ちいいね〜」
「わんっ!わんっ!」


ふと、後ろに人の気配を感じ、振り返った。

   『先輩!』
武縄先輩「ただいまー。無断外泊してすみません。無事、試験受けれたよ」

何事もなかったかのように、病院に入って行った。

院長や看護師さん達から結構怒られた模様だったが、
その後、先輩は模範生のような患者になった。
面会人も、家族だけだったし、規則正しく過ごしていた。


もう、すっかり元気になった武縄先輩は『通院』とゆー事で退院していった。

 やっぱり、からかわれただけだったのかなぁ〜。と
そのときの私はそう、思うようにしていた。

to be continues

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